top of page

U-17 WorldCupにみた世界基準のGKの礎

tomoya ikeda

U17WorldCupに臨んでいた日本代表ですが、惜しくも決勝トーナメント一回戦でイングランドにPK戦の末に惜敗しました。

そんな中、各国のゴールを守る選手のレベルもやはり高く、それは日本代表も例外ではなく、今回主にゴールマウスを守った日本代表のGKの今大会で感じた”すごさ”をピックアップしました。

こうした国際舞台や海外の選手を相手にした場合のGKの存在感として、勝っていくチームほど世界基準に近い物を持っています。

今回はそうした事も感じながら【GK Action】をチェックしました。

今大会の守護神として期待されたGK-

№1 谷 晃生(ガンバ大阪ユース):https://web.gekisaka.jp/player/?39675-39675-jp (選手情報)

4試合中3試合でゴールマウスを守りましたが、基本的なスタイルがチリ代表ブラーボ選手に似ていて、戦術・戦略的に積極的にアプローチに行くタイプ。構えやスタンスも良いと思う。

ただ、フランス戦で喫した失点にあるように、至近距離の時はスタンスを大きく開く。これはシュートを打たれる直前に足を外側に折る事で、両サイドのゴロのコースを消す役割があります。ただ、タイミングや状況次第で股を抜けやすい、横の移動に対して片膝を曲げやすいので股が空きやすい、という側面もあります。あくまでタイプなのでどれが良い悪いではなく、むしろしっかりと状況と目的に合わせて使い分ける事でよりシュートストップの確率は上がります。

vsフランス先制点の場面で股(足の内側)に打たれ失点

【GK Action 分析】

♯1 vsホンジュラス 6-1

1)2点リードの前半36分、左CKを右足でニアの選手を超えた辺りに落とされ、パンチングに行くも触れずこぼれ球を押し込まれた

Match 10: Honduras v Japan – FIFA U-17 World Cup India 2017

味方もマークに振り切られているので、完全にGKと一緒もしくは少し早いくらいのタイミングで入ってこられてしまった。この辺は戦術的な部分で味方の約束事や、世界のレベル(迫力やスピード)といった要素を加味して見ないといけないです。

♯2 vsフランス 1-2 

1)スコアレスの前半13分、自陣内中盤からDF裏へのロブパスを3タッチ目にシュートされ、開いた足の下に当たるもゴールを許す

vsフランス先制点の場面で股(足の内側)に打たれ失点

2)左サイドで基点を作られ、ペナルティエリア左角から侵入を許しワンツー/落としでフリーになった相手の右足のシュートが反応するも脇下を通り失点。

Match 21: France v Japan – FIFA U-17 World Cup India 2017

♯3 vsイングランド 0-0(PK3-5)

Match 41: England v Japan – FIFA U-17 World Cup India 2017

【特徴の出たセービングシーン】

ここまで、至近距離の1対1や、ミドルシュートの場面で姿勢が良いと反応もイレギュラー対応も早い、そもそも積極的でモダンなスタイルには合っていると思う。

187cmもあって文字通り”壁”の時間が長いので相手にとってもプレッシャーになるので、あとは駆け引きや状況判断のスピードをプラスしていく事になると思います。

①vsフランス ~1対1~

②vsイングランド ~1対1~

③vsイングランド ~ミドルシュート~

・・・

やはりGKにとって、”オーラ”は非常に大事です。かと言って、何か明確な方法で身にまとい相手にプレッシャーや凄みを与えれるかというと、そうではないです。

逆に言えば、”全て”がその要素含んでいるので、育成年代から技術的な成長と、人間的な成長を行う事で、自信を持って試合に臨み、落ち着きやGKアクションの安定を生みます。

そういった意味でもユース年代の世界大会で勝ち進んでいくチームには、GKをはじめそんな空気感も漂っていき、ひとつひとつのプレーに輝きを持たせるのだと思います。

まだ大会は続くので、サプライズを期待してチェックしていきたいと思います。

See you next time...


bottom of page