先週は国際Aマッチweekという事で、日本代表の試合とW杯のヨーロッパ予選の試合から4つのゴールをピックアップしました。
今回取り上げた【GK Action】はシュートストップの中でも特に対応が難しい、ファーサイドからの折り返しや横パスへの対応です。
GKにとって横移動からのシュートストップ自体がかなり難度が高く、出来れば絶妙なポジショニングを取り動作の少ない状況からシュートへは対応したいものです。ですが、今回イタリアの横パスからのゴールも含めて非常に厄介な状況で対応しないといけないです。
まずは、ざっとゴールシーンをご覧ください。最後にまとめをします!
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Case①―
≫国際親善試合での日本代表の勝ち越しゴールのシーンで、乾選手の左サイドからファーサイドへのクロスボールに対し、酒井選手がヘディングで折り返し倉田選手がヘディングで押し込みました。
【参考】
日本vsニュージーランド 2-1 ゴールハイライト 6/10/2017(2:54~3:50)



Case②―
≫ポルトガルの追加点のシーン、ポルトガルの左サイドからロナウド選手のファーへのクロスボールをダニーロ選手がヘディングで折り返し、逆サイドでアンドレ・シウバ選手が押し込んでゴール。
【参考】
ポルトガルvsアンドラ2-0 サッカー今日 8/10/2017ハイライト(8:17~8:50)


Case③―
≫オランダvsベラルーシの一戦。オランダの先制点の場面で、左サイドからファーサイドへのクロスボールをロッベン選手がダイレクトで落とし、プレパー選手が決めたゴール。
【参考】
【Belarus vs Netherlands 1-3 07 Octorber 2017 HD 1080i



Case④―
≫イタリアの先制点のシーンで、競り合いからのこぼれ球を拾ったインシーニエ選手のスルーパスに抜け出したインモービレ選手がキエッリーニ選手へ横パスを送りダイレクトでGKの股を抜くゴールを決めました。
【参考】
【ハイライト】イタリアvsマケドニア「W杯予選グループG第9節」(1:40~1:50)



これらをそれぞれのフェーズとアグレッシブな視点で”何をすべき”か解説していきます。
【GK Action】戦術・戦略
戦術的には、クロスボールが蹴られる前にどれくらい中の状況を把握していたか。また戦略としてそれらの情報と状況を踏まえ、予測と併せてポジショニングとファーサイドからの折り返しへの対応の時に冷静に対応できたか、または自覚出来ていたか―
【GK Action】シュートストップ
Case①の場合―
反応では間に合わない距離と状況(雨でバウンドが早くなるなど)を考えると時間短縮の為に足を投げ出すか、倉田選手がヘディングをする前にすでに体を投げ出していないといけない。
Case②の場合―
一番振られたパターンですが、GKからは恐らくブラインドで選手が見えていない可能性があります。ただここでも反応ではやはり対応難しい状況でしたので、横に振られた時点体を先に投げ出す格好(低姿勢のままの移動など)にすれば対応も早く出来たと思います。
Case③の場合―
これは完全に先に動いちゃダメなパターンです。目の前に落とされて焦ったんでしょうか…やはり予測に入れておかないと対応が後手になってしまいます。
Case④の場合―
インモービレ選手に入った瞬間に少しポジションを前にしておかないと、シュートの可能性を考えても横パスに対しても距離が遠く完全にコースを消す、積極的なアプローチに出来たら良かったです。
今回のように低い位置で横パスへの対応を万全にした結果、股を抜かれる形になりました。
これは重心の低い状態から横移動する時に歩幅が大きくなってしまう事にも起因します。ここでも歩幅のスタンスを変えずに移動する事が出来れば防げたかもしれません。
今回のシチュエーションはクロスに対するActionも絡んでいて、予測も加味したマークの指示や自分自身の対応、例えば折り返しのパスを狙うなども考えられます。
局面が切羽詰まってる状況でいかに、冷静に最良の選択が出来るか。。
ここにGKの醍醐味があります、頭を冷静にして”やる時”に爆発的に質の高いActionを起こす。
それをトレーニングや日頃から意識して積み上げていくんです。
See you next Week...